前回「理想の将来をイメージしよう~ライフプラン②」では、やりたいこと・理想の暮らしをイメージし、いつどのくらいのお金がかかりそうか、ライフイベント表を作って見える化する手順をお伝えしました。
それでは次のステップ・現状把握です。
現在の暮らしで、今使っているお金、今持っているお金、を把握しましょう。
理想の実現のために、最初にすべきは現在の立ち位置を知ることです。
1.今使っているお金を知る~年間収支表の作成
ふだんの生活の中で、毎月どんなことにどのくらいのお金を使っているか、確認してみましょう。
1-1.年間収支表とは
年間収支表とは、一年間の手取り収入と支出、そして収入から支出をひいた金額がどうなっているか、まとめて表にしたものです。
収支がマイナスになっているとしたら、それが貯蓄から取り崩した金額の目安、プラスになっているなら、貯蓄可能な金額の目安、ということがわかります。
もし、プラスなのに貯蓄できていないといたら、目に見えていない使途不明金があるかもしれません。
1-2.年間収支表の作り方
平均の手取り月収の一年分と、ボーナスの手取り額を計算して、以下のような表に記入します。
emetanさんによる年間収支表
収入 平均の手取り月収の一年分と、ボーナスの手取り額を計算します。
支出 月々の基本生活費、住居費、保険料、レジャー費その他など、支出の内訳を分類して、そのだいたいの一年分を書き出します。
基本生活費 食費・光熱費・通信費・日用品費・被服費など
住居費用 家賃・住宅ローン・固定資産税など
保険料 生命保険料・損害保険料など。天引きされていないものがあればそれも含めます。
レジャーその他 レジャー・交際費・車費など
特別支出 年間までかかる特別出費。家電の買い替え・冠婚葬祭など
家計簿をつけている方はそれを元に書き出してみます。
私の友人には、毎月家計簿をつけて使ったお金と残金の数字が合うことを、しっかり確認しているのですが、年間収支は全く把握していない、という人がいました。それではなんのための家計簿でしょう?
2.今持っているお金を知る~家計のバランスシートの作成
次に、今じぶんの家では、どのくらいの資産を持っているか棚卸ししてみましょう。
しっかり把握することで、不安が減り、今後を検討する土台となります。
2-1.家計のバランスシートとは
預貯金・不動産などの資産と、ローンなどの負債を書き出して表にしたものです。
どんな資産をどれだけ持っているか、どんな借金があるか、家計の資産状況が一目でわかります。
資産から負債を引いた「純資産」が、ほんとうの意味での資産となります。
この「純資産」をしっかり把握しておくことが欠かせません。
2-2.バランスシートの作り方
以下のような表に、記入してみましょう。
emetanさんによるバランスシート
資産の部について、以下のようなものがあります。
現金・預貯金 必要な時すぐおろせるもの。
国内債券 個人向け国債など安全性の高いもの
投資商品 投資信託・株式など、値動きのあるもの
不動産 土地・建物など
保険 生命保険の解約返戻金など
いくつもの金融機関に、複数の口座を持っていると、ほったらかしになっているものがあったりしませんか?この機会に全体をきちんとチェックしてみましょう。不要な口座があったら整理すると管理もしやすくなりますね。
できれば金額は、今売ったらいくらになるか?の「時価」で考えましょう。
自宅の土地・建物などの不動産については、不動産屋さんで出している相場の情報を調べるか、実際に査定してもらえばより現実的です。
3.現状把握し、これからの計画にいかす
今の生活でいくら使っているか、今いくらの資産を持っているか、
まずは現状把握、それができたら次の計画に生かしていきましょう。
漠然としたものではなく、しっかりとした計画をたてる第一歩となります。