50代からの新NISA ① 今から始めても良い?

2024年から新しい少額投資非課税制度(NISA)が始まりました。

投資に対して馴染みの薄い日本人ですが、皆が資産形成に取り組みやすいよう非課税で投資できる額が大幅に増え、非課税の保有期間が無期限となるなど、より使いやすい制度に変わりましたね。
では、リタイアメントが迫る50代は、資産形成や投資についてどう考え、運用していけばよいのでしょうか。
リスクもある以上、今からでは遅いのでしょうか?

1. 結論 今から始めても決して遅くはない

2022年厚生労働省発表の平均寿命によると、男性は81.49歳、女性は87.60歳となっており、50歳での平均余命は男性32年、女性38年となっています。
概ねそれだけの運用期間があることを考えると、長生きのリスクに備えて投資をすることは、良い選択肢だと考えられます。

2. 大切なのは、リスク許容度の考え方

投資の手法や商品選びについての情報が、ちまたに溢れてかえっていますが、そのようなこと以前にまず最も重要なのは、リスク許容度についての考え方です。

2-1.お金を3つに分類する

その方法として、まずはお金を3つに色分けするとわかりやすいです。

1.生活防衛資金 概ね生活資金の6か月を目安に、病気やケガ、災害時などに備えてすぐに引き出し可能なお金を、普通預金などに確保しておきます。リフォームや旅行の計画など、あらかじめ1、2年以内に使う予定が決まっているものも、こちらに分類しておいてもいいですね。

2.リスク資産
生活防衛資金を除いた中から、自分はどのくらいリスク資産に投資できるか、を考えていきます。
目安としては、最悪の場合一年後に3~4割減っていたとしても許容できる金額、と私は考えています。
例えば、最悪一年後に30万~40万目減りしていたとしても、そのまま動揺せず保有し続けられる、と思うなら100万円投資に回しても問題ない、ということになりますね。
売却しない限り損失は確定しないわけですから、下げ相場の時もどっしり構え、長期目線で回復を待つ、というスタンスに立てることが、肝要といえます。
相場は必ず上下するものなので、また回復したり増えたりする可能性も、十分あります。
過去の平均的な実績からでは、約15年~20年保有し続ければ、元本割れは回避できる、とのデータもあります。

3.無リスク資産
全体のお金から1「生活防衛資金」2「リスク資産」を差し引いたお金は、「無リスク資産」として、定期預金や個人向け国債など、リターンは少なくても元本が確保されるものに預けておくのが安心と考えます。

3. 50代でのリスク許容度、どう考える?

3-1漠然とではなく、自分にあったリスク許容度を決めよう

一般的に、若い方には時間が十分あり、損失が出たとしても長い目で挽回するチャンスがあるけど、プレリタイア世代には投資期間が限られているため、よりリスク許容度を下げた運用をすすめるところが多いように見受けられます。
しかし、リスク許容度を決めるポイントは、年齢以外にも家族構成・資産・ライフイベント・投資経験・性格などなど、本当にひとそれぞれです。
漠然と、何となくお金を増やしたい、という感覚では、相場の動きに一喜一憂してしまい、精神衛生上もよくありませんね。暴落時の狼狽売り、が一番損失に繋がりやすい、とも言われています。暴落時の心構えを、最初から決めておくのが得策です。

3-2.リスク資産の範囲内での上下は気にしない

このように、自分が決めたリスクの範囲内で、じっくり長期でお金に稼いでもらう体制を作ることが、老後資金を増やす秘訣になりますね。

人生100年時代、今から守りだけでいいのか。
リタイア後は賃上げの恩恵は受けられなくなるので、しっかり地に足のついた投資によって、市場の成長の恩恵を享受できたら嬉しいですね。

50代、攻めと守りの両輪でいきましょう!

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