お金がもっとたくさんあれば、もっと幸せな生活が送れるのに…。
多くの人が無意識にそう思っていますよね。
お金と幸福感は、密接にリンクしているように感じます。
幸せの定義はひとそれぞれですが、幸せとお金は切り離せない以上、幸福感を高めるお金の使い方をしていきたいですね。
この記事では、普遍的なテーマである、お金と幸福度の関係について、考察していきます。
1.お金さえたくさんあれば、幸せなの?
お金があれば、もっと経済的に豊かであれば、たくさんの望みが叶いそうです。
でもはたして、お金があればあるほど、人は幸福を感じるのでしょうか。
1-1.収入と幸福度は比例しない。
2019年に内閣府から発表された「満足度・生活の質に関する調査」によると、収入がある一定程度(およそ800万)を超えると、幸福度は頭打ちになるという結果が出でいます。
具体的には、年収500万以上700万未満の人の幸福度は平均5.91、年収700万以上1000万未満の人の幸福度は平均6.24で、0.33の差がついています。一方で、年収1000万以上2000万未満になっても幸福度は6.52で、収入が倍増してもそれほど幸福度は上がっていませんでした。
生活がある程度安定し、物理的な欲求が満たされると、それ以上は、収入と幸福度は比例しない。
つまり、経済的な豊かさだけでは、幸福度は高められない、ということですね。
1-2.一定以下の低収入では、「不幸」を感じる。
もちろん、極端に収入が低く、衣食住に問題を抱えるようなレベルでは、「不幸」と感じる度合いが高くなっています。
年収100万未満の人の幸福度は5.01で、700万以上1000万未満とは1.23の差がついています。
貧困によるストレスや不安は、人の心を蝕み、様々なトラブルにつながってしまいます。
ある程度の生活を支えるだけのお金は、幸福のために必要不可欠といえます。
2.人は何に幸せを感じる?
さて、お金がたくさんあればあるほど、人は幸福を感じるわけではない、ということがわかりました。
では、人はいったいどんなことに最も幸福を感じるのでしょうか?
2-1.幸せの定義は、ひとそれぞれ
何があなたにとっていちばんの幸せなのか、幸せの定義も尺度も、ひとそれぞれですね。
仕事の充実ややりがい、円満な家庭、子供の成長、大好きな人と過ごす時間、趣味やレジャーなどを楽しむ時間、達成感やワクワクを感じる出来事、人の数だけ幸せの形があると思います。
お金が必要なものと、必ずしも必要ではないものとがありますね。
2-2.幸せの要因は、人生を自分でコントロールできている感覚。
2021年に大ベストセラーとなった、「The psychology of money」(サイコロジー オブ マネー)というたいへん興味深い本があります。
米国の金融のプロが、人間の心理的側面からお金の教訓を説いている本です。
その中の一節に、「人間に幸福度をもたらす信頼性が高い要因は、人生を自分でコントロールしている、というはっきりとした感覚があることだ。」とありました。
そして、お金がそのコントロールを可能にする道具になる、という内容も書かれていました。
とてもハッとさせられました。
確かに、お金があれば、選択肢が増えます。
やりたくないことに費やす時間を減らし、やりたいことに時間を使う方法を選び取ることができます。
「自由」という言葉が浮かびました。
3.あなたが心から望むことに使うのが、幸福になるお金の使い方。
ここまで、お金は、あなたが望む人生を実現するための、大切な道具になる、というお話をしました。
他人から見てどうではなく、金額の大小でもなく、あなたが価値を感じるものごとにお金を使っていって欲しい。
これがこの記事でお伝えしたかったことです。
自分なりのモノサシを持ち、優先順位やメリハリをつけていくことが大切です。
どうぞ、お金という概念をこのように捉えてみて、あなたの幸福につながるお金の使い方をしていってくださいね。